記録(2023年1月15日)*読書メモ(太宰治『陰火』、『めくら草紙』)
読書 |
1時間(15時間/月) |
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運動 |
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起床時刻 |
11:30起床 |
尼さんが部屋に入って来て蟹の話をしだす。
「...蟹の甲羅のつぶれるときには、くらつしゅといふ音が聞えるさうです。」
太宰治『陰火』尼
想像してみると少し愉快です。
浜辺で、悪気の無い子供がたわむれに横歩きする蟹を見付け、
近くにあった角の無い石で甲羅で叩く。「くらっしゅ!」と甲羅が鳴って割れる。
...話のこの後の展開。
- 薄汚れた如来が死んだ白象に載って現れる
- 寝入った尼さんが6cmほどの小さい人形になる
私としては安部公房を彷彿させる夢幻的内容に感じました。
(『バベルの塔の狸』、『壁ーS・カルマ氏の罪』あたりの作品を思い出しました)
言葉の端々がメタファーになっています。
『めくら草紙』
この作品について調べて知りましたが、
太宰治は口述筆記によって作品を作ることもあったのですね。
文豪の喋り一言でさえも既に文学的だったのでしょうか。
隣の家に住むマツ子と呼ばれる娘が登場します。
物語としての筋はこのマツ子との関わりが主軸になって書かれていますが、
添削されない思考をそのまま言葉にしていったような箇所も見られます。
こういう箇所こそ、作者(太宰治)の心の底にあるものであったり、
意識というのが垣間見えるところなのかなと感じられました。
難しくてのみこめてはいません。
(視覚的表現から考察された資料を読みました。)
理解できないのは、この頃の文壇の背景を理解していないから、
暗喩される言葉の持つ意味を把握できていないから、
モチーフになっている「枕草子」を通して読んだことがないから...と、
自身の勉強不足が原因でしょう。古典作品を読んで学んでいかなくては。
それでは。