記録(2022年9月15日)*読書メモ(9/15/2022 夏目漱石『彼岸過迄』)
記録(2022年9月15日)
読書1時間 | ◎(計2時間) |
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瞑想15分 | ◎(計15分) |
運動 |
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未回収分 |
読書554時間(9月の読書時間計55時間) |
読んだ本 | |
起床時刻 |
5:45起床 |
9月の目標
読書メモ(9/15/2022 夏目漱石『彼岸過迄』)
僕は空威張を卑劣と同じく嫌ふ人間であるから、低くても小さくても、自分らしい自分を話すのを名誉と信じて成るべく隠さない。けれども、世の中で認められてゐる偉い人とか高い人とかいふものは悉く長火鉢や台所の卑しい人生の葛藤を超越してゐるのだらうか。僕はまだ学校を卒業した許の経験しか有たない青二才に過ぎないが、僕の知力と想像に訴へて考へた所では、恐らくそんな偉い人高い人は何時の世にも存在してゐないのではなかろうか。
虚飾を取り払い、実際にある自分のままで外界に過ごしたい。
其学者は現代の日本の開花を解剖して、かゝる開花の影響を受ける吾等は、上滑りにならなければ必ず神経衰弱に陥いるに極つてゐるといふ理由を、臆面なく聴衆の前に曝露した。さうして物の真相は知らぬ内こそ知りたいものだが、いざ知つたとなると、却つて知らぬが仏で済ましてゐた昔が羨ましくつて、今の自分を後悔する場合も少なくはない、私の結論抔も或はそれに似たものかもしれませんと苦笑して壇を退ぞいた。
「上滑り」に関して。
「…今の日本の社会ーことによったら西洋も左右かも知れないけれどもー皆は上滑りの御上手もの丈が存在し得るやうに出来上がってゐるもんだから仕方がない」
夏目漱石『行人』帰ってから 二十一
上滑り≒軽薄
軽薄であればこそ、余計な思慮を働かせずに呑気に生きられる。
逆に思慮深く沈んでいくとどうしようもない答えが見えてきて辟易する。
個人的には神経衰弱に罹っても良いから軽薄であり続けることは避けたいです。
それでは、また明日。