えりまとの在る所

記録を綴って愉快に生きようと試みる

記録(2022年8月23日)*読書メモ(8/21/2022 夏目漱石『虞美人草』)

記録(2022年8月23日)

読書1時間 ◎(計5時間)
英語学習15分
運動

ジョグ20分、日替わりプッシュアップ100回

ストレートバーディップス100回

リバースグリップストレートバーディップス100回

ブルガリアンリングディップス100回

HIIT(Bicycle Crunch→V-Up→Hollow Body Rock→Mountain Climber→V-Up→Leg raises→V-Up→Trunk Curl→russian twist)各40秒計6分

未回収分

読書611時間(8月の読書時間計54時間)

読んだ本
起床時刻

5:10起床

読書メモ(8/21/2022 夏目漱石虞美人草』)

外交官試験に合格した宗近君は親父に報告がてら話に行く。その会話の場面。

「ハハハハ西洋へ行くと堕落するだろうと思ってね」

「何故」

「西洋へ行くと人間を二た通り拵えて持っていないと不都合ですからね」

「二た通りとは」

「不作法な裏と、綺麗な表と。厄介でさあ」

「日本でもそうじゃないか。文明の圧迫が激しいから上部を綺麗にしないと社会に住めなくなる」

「その代り生存競争も烈しくなるから、内部は益不作法になりまさあ」

「丁度なんだな。裏と表と反対の方角に発達する訳になるな。これからの人間は生きながら八つ裂の刑を受ける様なものだ。苦しいだろう」

夏目漱石虞美人草』296~297頁

人間社会では、人当たりの良い波風立てない「表」をしっかりと拵える。

そうしないと真っ当な人間として生きていかれないからですね。

その反動の為か、取り繕わない「裏」が激烈になる。

こういう、分離を堕落と呼び、分離があるからこそ生きづらい、ということですかね。

 

宗近君が小野さんに真面目について語る場面。

僕が君より平気なのは、学問の為でも、勉強の為でも、何でもない。時々真面目になるるからさ。なるからと云うより、なれるからと云った方が適当だろう。真面目になれる程、腰が据る事はない。真面目になれる程、精神の存在を自覚する事はない。天地の前に自分が儼存していると云う観念は、真面目になって始めて得られる自覚だ。真面目とはね、君、真剣勝負の意味だよ。遣っ付ける意味だよ。遣っ付けなくっちゃいられない意味だよ。人間全体が活動する意味だよ。口が巧者に働いたり、手が小器用に働いたりするのは、いくら働いたって真面目じゃない。頭の中を遺憾なく世の中へ敲きつけて始めて真面目になった気持になる。

夏目漱石虞美人草』357頁

肝を据わらせたい私には必見の内容です。

 

それでは、また明日。