えりまとの在る所

記録を綴って愉快に生きようと試みる

記録(2022年8月20日)*読書メモ(8/20/2022 夏目漱石『虞美人草』)

記録(2022年8月20日

読書1時間 ◎(計4時間)
英語学習15分
運動

ジョグ20分、日替わりプッシュアップ100回

ストレートバーディップス100回

リバースグリップストレートバーディップス100回

ブルガリアンリングディップス100回

HIIT(Bicycle Crunch→L-sit→V-Up→Trunk Curl→Flutter Kicks→Squats)各15秒計1分30秒

未回収分

読書620時間(8月の読書時間計42時間)

読んだ本
起床時刻

6:30起床

読書メモ(8/20/2022 夏目漱石虞美人草』)

我の女=藤尾→我の強い美女で小野を好く

謎の女=藤尾の実母→小野を婿にしようと策略している

この二人が「我」と「謎」の呼び名で書かれていて、なんだか笑ってしまいました。

 

五日の無届欠席をした小野さんが甲野家の藤尾に会いに行く場面。

磬を打って入室相見の時、足音を聞いただけで、公安の工夫が出来たか、出来ないか、手に取るようにわかるものじゃと云った和尚がある。気の引けるときは歩きにも現われる。

夏目漱石虞美人草』209頁

この記述は、『夢十夜』の第二夜で刻限までに悟りを得ようと苦心した侍、

また『門』で気が触れそうになるのを座禅で解決しようとした宗助を彷彿とさせます。

 

歩き方のみならず、一挙手一投足にその時の内面が現れます。

私の場合、内心動揺して、それを努めて表面に出さないようにしていても、

狼狽している微かな雰囲気が漏れ出てしまいます。

瞑想などでもう少し真剣に精神修養をしていく必要性がありますね。

 

甲野さんと糸子が会話している場面。

あやは人の目を奪う。巧は人の目を掠める。質は人の目を明らかにする。

夏目漱石虞美人草』223頁

雅な文も巧も表層の部分のことで、人の目を惹きつけはします。

本質はともかくとして、良さを認められるわけです。

表層のことを抜きにした本質を見止めるとき、それらの惑いを消し去ります。

...そんな解釈でよろしいでしょうか。

 

往来でばったり顔を合わせた小野さんと宗近君。道すがら雑談をする。

宗近君は京都で小夜子の琴を聴き、感服して「巧くて眠くなった」と言い出す。

「眠気を催おす所が好いんだ。人間でもそうだ。眠気を催おす様な人間はどこか尊とい所がある」

「古くって尊といんでしょう」

「君の様な新式な男はどうしても眠くならない」

「だから尊とくない」

夏目漱石虞美人草』234頁

眠気、古さっていうのは「安心・安定」から由来するものですね。

手放しで身を任せられるからこそ、絶対の信頼があるからこそ眠くなる。

「眠気を催おす様な人間はどこか尊とい」。なんだか良い言葉です。

 

それでは、また明日。