えりまとの在る所

記録を綴って愉快に生きようと試みる

記録(2022年10月18日)*読書メモ(2022/10/18 シェイクスピア作『リア王』野島秀勝訳)

記録(2022年10月18日)

読書1時間 ◎(計3時間)
瞑想15分

◎(計15分)

運動
  • ジョグ20分
  • 日替わりプッシュアップ100回
    • タックプランシェプッシュアップ100
  • assisted one arm chin up 15回(両腕)
  •  HIIT
    • Bicycle Crunch→Mountain Climber Twist→V-up→Trunk Curl→Russian Twist
    • 各種目20秒休憩10秒計2分20秒
未回収分

読書529時間(10月の読書時間計28時間)

読んだ本
起床時刻

6:00起床

 

10月の目標

 

読書メモ(2022/10/18 シェイクスピア作『リア王』野島秀勝訳)

 

ケント

 ...声が低いからとて、その人の心が空ろというわけではない。

 空ろな器ほどよく響くと譬にもあるではありませぬか。

シェイクスピア作『リア王』野島秀勝訳 25頁

ことわざ ”空き樽は音が高い”

よく響くからといって、質も良いとは限りません。

軽さ、軽薄さからくる「響きの良さ」は良く目立つもの。

重厚さ、厳かさからは「重さ」は控えめな形ですが、何か目を引くものがあります。

「隠れていること」も品の要素だといつか書きましたが、

これに近しい内容であるように感じます。

 

コーディーリア

 ...秘めた悪事は、いつか必ず恥と嘲りの憂き目をみずにはすみませぬ。

シェイクスピア作『リア王』野島秀勝訳 36頁

自身の得の為に悪意を働く人物がシェイクスピアの物語には度々出てきます。

このように自覚した悪意を持って何かを得たとしましょう。

私はきっと罪深さに堪えられなくなると思います。

とてもじゃありませんが、心を安泰にしてはいられないこと間違いありません。

 

西洋では罪の意識が、日本では恥の意識が人の在り方を規定すると、

菊と刀』では書かれていたように記憶しています。

ここでは「悪事は恥を伴う恐れがある」と書かれていますね。

「恥」というものの原理が日本と西洋でどのように異なっているのか。

「恥」自体の感覚は同じであれども、そこに辿り着くまでの経過が違ってそうです。

 

リア

 ...心に苦がなければ、体は苦痛に敏感だ。わしの心のこの嵐は

 五感を鈍らせ、なにもかんじさせない、ここに〔頭に触れる〕

 脈打ち荒れ狂っているもののほかにはー親の恩を忘れる!

シェイクスピア作『リア王』野島秀勝訳 153頁

強度の心的負荷がかかった時、

肉体は物理的な刺激に対してかなり鈍感になりますよね。

心が打ち砕ける一歩寸前の所で、そのまま派手に壊れてしまうのか、

もしくは何か思いもよらぬ境地に着陸するのか...

そういう嵐の前のような不穏なさざめきを感じさせます。

 

猛狂う嵐の中、あばら家の中で狂人の振りをするほぼ裸同然のエドガーと会うリア王

虚飾に囚われた心が、ようやく人間という存在の本質に気づき始める。

リア

 …はっ! ここにいるわしら三人はみんな混ぜ物、作り物だ。お前だけが本物だ、物自体だ。文明のびらびら飾りを剝ぎ取ってしまえば、人間とはお前と同様、そんな哀れ、裸の、二本脚の獣にすぎぬ。脱げ、脱いでしまえ、こんな借り物なんぞ!おい、このボタンをはずしてくれ。

シェイクスピア作『リア王』野島秀勝訳 159~160頁

虚飾は虚飾に過ぎぬのだと自覚した上で、虚飾を楽しむように生きたいです。

 

それでは、また明日。