えりまとの在る所

記録を綴って愉快に生きようと試みる

記録(2022年9月26日)*読書メモ(9/26/2022 夏目漱石『明暗』)

記録(2022年9月26日)

読書1時間 ◎(計2時間)
瞑想15分

◎(計15分)

運動
  • ジョグ20分
  • 日替わりプッシュアップ100回
    • タックプランシェプッシュアップ50回
    • アーチャープッシュアップ50回
  • (MU7回→SBD10回→PU12回)×3
未回収分

読書543時間(9月の読書時間計77時間)

読んだ本
起床時刻

5:50起床

 

9月の目標

  • 夏目漱石の小説を読み終える
    • 残りは『坊ちゃん』✅『彼岸過迄』✅『行人』✅『明暗』その他小品も
  • 体脂肪率8%へ突入(筋肉量は維持、増加させつつ)
  • 毎日15分の瞑想を朝にやる

読書メモ(9/26/2022 夏目漱石『明暗』)

 

津田の友人、小林の話。

露西亜の小説、ドストエヴスキの小説を読んだものは必ず知ってる筈だ。如何に人間が下賤であろうとも、又如何に無教育であろうとも、時としてその人の口から、涙がこぼれる程有難い、そうして少しも取り繕わない、至純至精の感情が、泉のように流れ出して来る事を誰でも知ってる筈だ。君はあれを虚偽と思うか」

夏目漱石『明暗』三十五

教養や地位、そういった後天的なものに由来しない人間本来の美しき感情。

ここで小林が云う様にあると私も思います。

 

津田の妹、秀子の夫の性格。

人生観という厳めしい名を付けて然るべきものを、もし彼が有っているとすれば、それは取りも直さず、物事に生温く触れ行く事であった。微笑して過ぎる事であった。何にも執着しない事であった。呑気に、ずぼらに、淡白に、鷹揚に、善良に、世の中を歩いて行く事であった。

夏目漱石『明暗』九十一

こういう在り方に何だか惹かれます。

 

小林の津田に対する批評。

「(中略)なまじいに自由が利くためさ。贅沢をいう余地があるからさ。僕のように窮地に突き落とされて、どうでも勝手にしやがれという気分になれないからさ」

夏目漱石『明暗』百五十七

 

「だから先刻から僕が云うんだ。君には余裕があり過ぎる。その余裕が君をしてあまりに贅沢ならしめ過ぎる。その結果はどうかというと、好きなものを手に入れるや否や、すぐその次のものが欲しくなる。好きなものに逃げられた時は、地団太を踏んで口惜しがる」

夏目漱石『明暗』百六十

 

「君から僕にこれを伝えた余裕は、再びこれを君に返せとは云わないよ。僕よりもっと余裕の足りない方へ順送りに送れと命令するんだよ。余裕は水のようなものさ。高い方から低い方へは流れるが、下から上へは逆行しないよ」

夏目漱石『明暗』百六十一

 

小林、漱石作品の中で一番とげとげしい人物ですね。

その分、思ったことを隠さずに言ってしまうという清々しさはありますけど...

彼の発する言葉の一つ一つが強い力をもって登場人物に投げかけられています。

 

それでは、また明日。